DNAの後天的変化

「若く見える人は寿命も長い」と言われます。

美容整形でしわ伸ばしをして若く見えるようなことは、あてはまりません。私たちは年齢(暦年齢)でいろいろなことを区切ったり決めています。しかし、同じ年齢でも個人によって随分様子が違うことは日常で多く経験します。

80歳過ぎても50歳台、60歳台の人たちと対等に生活している人が居ると思うと、60歳台で介護を必要としている人が居ます。この違いが存在していることはいわゆる暦年齢では個人の寿命を予測できないということです。

『生物学的年齢』という言葉があります。2013年にカリフォルニア大学教授のHorvath 博士が開発したもので、Horvath Clock と呼ばれてきました。DNA配列中に年齢に伴って亢進する部分を特定したもので広い意味ではエイジングクロックと言われてきました。即ち、個人個人の老化の状態を知ることによってその人の寿命を予測することに繋がります。エイジングクロックの中でもDNAなどの後天的変化(エピジェネティックと呼びます)の定量や予測を行う

「エピジェネティッククロック」が注目されています。

エピジェネティッククロック測定方法には3種類ほどあり、それぞれ特徴があります。

  1. 全体的な老化具合を見るもの
  2. 体の組織や血液の状態を知るもの、これによって具体的な治療に結びつけやすい
  3. 死亡リスクをしるもの、更に進めば寿命を予測できる可能性があります。

生物学的年齢を知り疾患の予防に科学的に取り組むことが健康寿命を延ばす最良の方法と言えるでしょう。

根拠のしっかりしたサプリメントの服用は大変意味のあることです。