オメガ3脂肪酸の保護作用

今回はオメガ3脂肪酸のもう一つの大きな健康作用として心臓血管の保護作用について述べてみます。

ご存知のように高血圧心臓と言って高血圧の人は心肥大が見られます。高い血圧に対抗して心臓が頑張って血液を送り出すため少しずつ心臓の筋肉が肥大していきます。

同様のメカニズムで大動脈弁狭窄症の人も左心室の筋肉が発達し肥大します。心臓の肥大は病的なもので所謂鍛えられた体の筋肉の肥大とは異なります。肥大した心臓の筋肉は暫くするとリモデリングといって線維化を起こし収縮力の低下を招きます。

行きつくところは心不全です。

この線維化を抑える働きがあるのがオメガ3であろうと言われてきました。マウスの実験ではオメガ3脂肪酸のレベルが高い状態ではいろいろな炎症疾患やがんにたいして抵抗性があることが報告されています。人間にもおそらく当てはまることが想像されますし、実際に、オメガ3脂肪酸の多く含まれた食物を日常的に摂取しているグリーンランドイヌイットの人たちに心臓疾患が非常に少ないことがわかっています。

オメガ3脂肪酸の多い食生活を心がけると共にEPA・DHAのサプリメントをしっかり摂りましょう。