体力をつけましょう!

前回と少々重複するところもありますが、体力についてもう少し解説しましょう。

体力があるとは最大酸素消費量(maxVO2)が高いことと言いましたが実生活では持久力や筋力があることを意味します。体力を維持する事はなぜ大切なのでしょうか。

答えは明快です。体力をつけていると病気になりにくい状態を維持できることがここ10年の間に証明されてきました。中年以上高齢者にはとくに体力維持は重要です。

年齢が進むと細胞の機能は低下していきます。その結果細胞や組織の活性酸素が増加し慢性炎症の状態が出てきます。最近の医学研究では多くの病態が「炎症」という概念で説明されています。がん、糖尿病、動脈硬化、冠動脈疾患などなどです。

この細胞の機能低下をある程度抑制するにはmaxVO2を高め体力を上昇させることです。そのためには、前述したように少しきついと感じる運動(速歩やジョギングなど)の習慣を身につけることです。

具体的に言いますと、『少しきついと感じる早歩き又はジョギングを3分、続いて3分の普通の歩行、このセットを1日に5回程度。1週間に4日行う。

科学的にやりたい人は、前述のように病院でmaxVO2 を測定してもらいその70%くらいの負荷の運動を設定するとよいと思います。

注意事項として、何らかの基礎疾患のある方は、主治医と相談の上行ってください。