脳の病気

脳梗塞の発作を起こしてしまうと健康な状態に戻るのは困難が伴います。長いリハビリ期間を要することも多くなります。

運よく発作後数時間以内にいわゆる血栓塞栓吸引治療や融解治療を受けられれば後遺症なく回復する機会も増えます。

しかし、この緊急治療を行える病院は限られていますし必ず治るわけでもありません。従って、発作を起こす前に予防する事が非常に大切です。未病の段階で治療をして発作を食い止めるのです。未病とは健康でもなく病気でもない(症状がないなど)状態を表し病気(ここでは脳梗塞発作)の前段階です。

脳梗塞発作を起こす人は必ず脳血管に狭窄、閉そくなどがあります。日頃の健康チェックなどで脳MRI,MRA を撮っていれば確認できていますので点滴治療や内服薬治療を始められます。

即ち、脳梗塞発作の何らかの予防に繋がります。

動脈硬化性の脳血管異常を確認するなら50歳を過ぎたら検査を受けるのが安全です。我々が行っている点滴治療は週に1回を数回行い脳MRIで血管の状態を確認し治療の回数などを決めていくものです。

客観的な検査所見で経過を見ていくため納得しやすい予防治療です。更には不幸にして脳梗塞発作を起こしてしまった方にも症状の改善がみられる場合が一定の頻度で起きています。