「果物は健康に良い、いくら食べてもよい」というのが一般の認識ではないでしょうか。本当にそうでしょうか。美味しい果物の基準のひとつは甘さにあるのが現状です。
果物には果糖が多く含まれています。果糖は他の糖質と異なりインシュリンとはあまり関係なく体内に取り込まれます。取り込まれた果糖は肝臓で代謝されブドウ糖やグリコーゲンや中性脂肪に変化します。血糖値の上昇やインシュリンの分泌をほとんど伴わないので安全だと思っている人が多くいます。
しかし、果糖は内臓脂肪を増加させる力がブドウ糖より大変強いのです。内臓脂肪は動脈硬化を促進する悪者です。更には、果糖はAGEs(最終糖化産物)を増加させます。AGEsとはたんぱく質(アミノ基)と糖質が反応して最終的に産生される物質で【老化の原因】と言われています。
余剰の糖があればAGEsが多く産生され体内に蓄積されます。老化促進の例として、コラーゲンへのダメージが発生しやすくなります。
その結果として、組織の弾力性の低下、肌の皺やたるみの増加、骨組織の粗鬆化、関節の疼痛などが起こりやすくなります。
果物には食物繊維やビタミンも多く含まれているので不健康な食べ物ではありませんが、適量にしておくことが望ましい理由がお分かりいただけたでしょうか。